さくらのクラウド検定(ベーシック)に合格した話【インフラエンジニアが1週間で挑戦】

はじめに

普段はオンプレミスのサーバを中心に構築・運用を担当しているインフラエンジニアです。

クラウドサービスはほぼ未経験という状態でしたが、今回「さくらのクラウド検定(ベーシック)」を受験し、合格することができました。

受験を決めたきっかけは、さくらのクラウドへの注目度の高まりです。2026年3月、さくらのクラウドは国産クラウドとして唯一、デジタル庁のガバメントクラウドに正式採択されました。AWS・Google Cloud・Azureなどの海外大手と並ぶ形で選定されたことは業界でも話題になっており、「今後、公共系案件でも使われる可能性が高まるなら、今のうちに知識をつけておきたい」と感じたのが素直な動機です。


さくらのクラウド検定とは

さくらインターネットが運営するクラウドサービス「さくらのクラウド」の公式認定試験です。試験の概要は以下のとおりです。

  • 試験時間:60分
  • 問題数:100問(多肢選択式)
  • 受験形式:オンライン
  • 受験料:一般 11,000円、学生 3,300円(税込)
  • 試験範囲:ターム1(デジタル技術の基礎)/ターム2(さくらインターネットのサービス)/ターム3(さくらのクラウドでのアーキテクチャ設計)

なお、私が受験した当時は難易度が1段階のみでしたが、2026年3月のリニューアルにより「ベーシック」と「アドバンスド」の2段階制になっています。本記事はベーシックに相当する試験の体験記です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。


受験前の筆者スペック

  • 職種:インフラエンジニア(サーバ設計・構築・運用メイン)
  • クラウド経験:ほぼなし(名前は知っている程度)
  • ネットワーク・サーバ知識:業務レベルであり
  • 勉強期間:約1週間
  • 勉強時間:合計約20時間

1週間・約20時間の勉強法

使った教材は、Zero to one が提供する無料の公式学習教材のみです。追加費用なしで試験範囲をカバーできる教材が用意されており、これだけで合格を狙えるのは大きなメリットだと思います。受験料はかかりますが、教材費をかけずに勉強できるのはありがたいポイントです。

勉強の進め方としては、教材をターム順に一通り読み込み、理解が薄いと感じた箇所を繰り返し確認する形で進めました。

オンプレのサーバ運用経験があったことは大きなアドバンテージでした。ネットワーク構成・ストレージ・冗長化の考え方など、設計寄りの内容は比較的スムーズに理解できました。一方で、さくらのクラウド固有のサービス名や機能仕様は「これはAWSでいうどのサービスに相当するのか」を脳内変換しながら理解する場面が多く、ここが一番時間がかかった部分です。


試験本番の難易度・傾向と所感

試験後に確認できた分野別の得点率は以下のとおりです。

分野得点率
1. デジタル技術の基礎91%
2. さくらインターネットのサービス57%
3.1 システム構成設計71%
3.2 セキュリティの設計77%
3.3 可用性と拡張性の設計60%
3.4 コストパフォーマンスの設計90%

インフラ経験が活きたのはターム1(デジタル技術の基礎・91%)とコストパフォーマンス設計(90%)で、サーバの基礎知識やオンプレとの費用感覚がそのまま使えた印象です。

一方で最も苦戦したのは**ターム2「さくらインターネットのサービス(57%)」**でした。固有のサービス名や仕様の細かい違いは、実際に触ったことがないと覚えにくく、クラウド未経験者がつまずきやすいポイントだと感じました。可用性と拡張性の設計(60%)も、クラウド特有のオートスケールや冗長構成の考え方がオンプレと異なるため、もう少し深く勉強しておけばよかったと反省しています。

全体的な出題傾向として、単純な暗記よりも「この要件にはどの構成が適切か」という設計思考を問う問題が多い印象でした。インフラ経験者には比較的取り組みやすい試験だと感じます。


合格してよかったこと

体系的な学習を通じて、「さくらのクラウドでどんなことができるか」の全体像がつかめたのは大きな収穫でした。ガバメントクラウドへの採択もあり、今後の業務で関わる可能性が以前より現実的に感じられるようになったのも変化のひとつです。


これから受験する方へ

インフラ経験者であれば、クラウドが未経験でも1週間・20時間程度の学習で十分に合格を狙えます。設計の考え方はオンプレと共通する部分が多いので、そこはあまり心配しなくて大丈夫です。

勉強はZero to oneの無料教材だけで対応できます。教材費ゼロで始められるのは、他のクラウド資格と比べても大きな魅力です。

ターム2のさくら固有サービスの知識が合否を分けるポイントになりやすいので、そこを重点的に押さえるのがおすすめです。

2026年3月からはアドバンスドも新設されており、より高度な設計・最適化スキルを問う上位資格も選べるようになっています。まずはベーシックから始めて、ステップアップを目指してみてはいかがでしょうか。

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